インド🇮🇳にいると、
バクシーシという言葉をよくきく。😌
本来の意味は、
富者が慈善活動として
貧者にお金をわたすことで
徳をつむことである。😊
しかし現実では、
貧しい人がなかば強引に、
お金持ちにお金をせびる
という行為になっている。🥹
歩いていると急に物乞いが前に立ち、
何も言わずに手をさしだしてくる。
手をだされたほうは、
邪魔だ、
と追い払うか、
小銭をわたして追い払う。
もらった方も、
小銭をもらってもお礼を言うでもなく、
当然とばかり次にむかう。😌
むかし学生のとき、
インドをまわっていた。
タージマハルで有名な観光都市、
アグラからデリーにむかうため、
タージエクスプレスという
観光列車にのった。
インドはイギリスの植民地だったため、
鉄道の路線が発達していた。
学生のときは、
だいたいが二等か三等のクラスだったが、
この列車は初めてのった一等だった。😘
車内はすいていた。
わたしは4人がけの席に座ると、
前の席には年配のインド人夫婦がきた。
旦那さんは頭にターバンを巻いた
シーク教徒だった。
真っ白な髭が口もとをおおっていた。
奥さんは赤いサリーを着て、
高そうな刺繍のストールをまとっていた。
二人とも人の良さそうな表情で、
わたしに話しかけてきた。☺️
どこからきた?
何をしている?
インドはどこに行った?
インドのことはどうおもうか?
などなど談笑していると、
停車駅で貧しいみなりの男がのってきた。
そしてわたしたちの席の横に立つと、
バクシーシを要求した。
ふつうこのような物乞いは、
一等車には入れないのだが、
乗務員の目を盗んでのってきたのだろう。😅
わたしは窓の外をみて、
物乞いのバクシーシという言葉を
聞こえないふりをした。
するとシーク教徒の旦那さんが、
バクシーシか、
と笑いながらポケットから小銭をだすと、
物乞いにわたした。💕
となりで奥さんもニコニコしていた。☺️
日本語では、
バクシーシという言葉の意味を、
よく " 喜捨 " (きしゃ) と説明する。
進んで寄付する。
喜んで寄付する。
という意味である。✨
タージエキスプレスという
観光列車のなかで、
この老夫婦のとった行動は、
本当の意味でのバクシーシで、
喜捨という言葉の意味を理解できた
瞬間だった。💖
カオス (混沌)
という言葉がインドの代名詞なら、
そんな複雑にからみあったインドで
宇宙の法則である
" 出したものが返ってくる "
を実践するのはけっこう大変だ。
しかし大変だからこそ、
この土地ではやりがいがあるのだろう。
インドで貧しい人にお金をわたすとき、
少しでもこの老夫婦のようにわたそう、
とおもった出来事でした。☺️
(インドの街と雲です)
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